VocaloidとRenoise †RenoiseがReWireに対応しましたので、この機会にボーカロイドの使い方について解説しようと思います。もうほどほどにブームも過ぎ去った感じではありますが 私も以前からボーカロイドは使っていたんですが(英語版のSweetAnnですが…)、単にボーカロイドの声をWAVに書き出してRenoiseに読み込ませるという使い方でした。特にそれで不満も感じてなかったんですが、やはりReWireで使えるようになると曲や歌声をエディットしながら鳴らせるので非常に便利です。 ただし、Vocaloid2 Editor(以下 V2 Editor と記述)は、他のReWireアプリケーションと比べるとかなり特殊な操作性です。そこで、一通りの使い方を図解しようと思います。 ニコニコ動画版は http://www.nicovideo.jp/watch/sm7057465 作業手順 †1.Renoiseを起動 †Renoiseを最初に起動する事で、RenoiseがReWireマスターになります。 2."#ReWire-In Device" をロード †どのトラックでもいいので、"#ReWire-In Device" をロードします。このデバイスにボーカロイドの歌声が流れてくる事になります。つまり、このデバイスの後(右側)にコンプレッサーやEQ, リバーブ等を並べておくと、ボーカロイドの歌声が艶やかになります。かなり音量が小さ目なので、Gainerで音量も上げておいた方がいいかもしれません。
3.Device を選択 †"#ReWire-In Device" のパネル上の "Select a ReWire Device" という欄をクリックします。すると、あなたのパソコンにインストールされている ReWire スレーブ 対応のソフトがリストアップされます。今回は雑誌の付録に入っていた "Vocaloid2 Demo" (巡音ルカのデモ版)を選択。
4.Vocaloid2 Editor を起動 †他のReWireスレーブ・ソフトの場合、3.で選択された時点で自動的にソフトが起動するんですが、V2 Editor は起動しません。なので、手動で起動してください。 5.オーディオ出力設定 †多分、初めて起動した時には「オーディオ出力が設定されていません」みたいなメッセージが出ると思います。オーディオ出力の設定は、メニューの[設定]>>[プリファレンス]>>[オーディオの設定]を開きます。
ここにReWireに関する出力設定が2種類あります。"ReWire - マスター" は V2 Editor のマスターアウトプットの2チャンネルをRenoise側へ送る場合、"ReWire - 全てのトラック" は V2 Editor の各トラックの出力をパラアウトでルーティングしたい場合に選びます。Renoiseのデモ版をお使いの場合は "ReWire - マスター" しか使えません。 6.BPMをそろえる †これも V2 Editor の特殊な部分なんですが、ReWireマスター側のテンポ設定(BPM)を自動で反映してくれません。そしてBPM値が違うまま再生すると、ボーカロイドの歌声がノイズ混じりになってしまいます。 そうならない為に、メニューの[ジョブ]>>[ReWireホストからテンポを取得]をクリックしてください。または単純にRenoiseとV2 EditorのBPM値を手動で合わせてください。
7.プリメジャー(先頭の余分な小節)をそろえる。 †V2 Editor は曲の先頭に余小節があります。メニューの[設定]>>[プリファレンス]>>[その他の設定]>>[デフォルト プリメジャー]で余小節の数は変更出来ますが、最低でも1小節は残ってしまいます。 それと同じ長さの時間的空白をRenoise側の先頭にも設定する必要があります。Renoiseは初期設定で1パターンが64ラインで構成されています。これは V2 Editor の4小節分に相当するので、V2 Editor のプリメジャーを1にした場合は Renoise の最初のパターンを16ラインに変更します。
(これはRenoiseのLPB値が4の場合の説明です。LPB値が8になると32ラインに相当します)
8.Renoiseのパターンを適当に増やす †ここまでの説明では、Renoise内にはまだパターンが1つしかありません。これでは余小節部分が再生されるだけなので、適当にパターンを増やしておきます。
パターン・シーケンサーの一番上のアイコンをクリックすると新規パターンが追加されます。ついでにループの設定も活用するとデータ入力中に繰り返し再生出来るので便利です。 9.Vocaloid2 Editor にデータを入力 †ここまで来てようやく準備が整いました。ボーカロイドに音と歌詞を入力してください。 10.ReWire ボタンを押す †V2 Editor にデータを入力出来たら、画面右上にある ReWire ボタンを押します。これを押す事でRenoise側にデータが送信されるようです。 11.必要に応じて Render All を押す †これも V2 Editor 特有の現象なんですが、データを入力してそのまま鳴らすと、再生/ループ開始時の音が鳴りません(少し経つと正常に鳴ります)。これはバグというより仕様だと思います。この現象が気になる方は、画面右下にある "Render All" 、又は各トラック用の "R" と表示された部分をクリックしてください。 これは、いわゆるフリーズ機能と同じで、この処理をする事で再生/ループ開始時の音もキッチリ鳴りますし、CPU負荷も下がります。ただ毎回するのは面倒なので、区切りが付いた時に使ってください。
以上で基本的な同期設定は出来ました。まぁ多少面倒な部分もありますが、お互いのトランスポート・コントロールがしっかりと働きますし、歌を聴きながら曲全体を調整したり、その逆もまたしかりで、かなり快適な作業環境が整います。 さらにRenoiseのレジスト版をお使いの方は、V2 Editor の各トラックからのオーディオ・ルーティングや、"Render to Sample機能"、"WAV書き出し機能" まで使えるので、超快適です。ボーカロイドの歌声をそのままサンプリング出来ますよ。ただし、WAV書き出しする時は "Realtime 又は Low" を使ってください。"High" はうまく処理出来ない場合があります。 また、V2 Editor での入力作業中は、Renoiseのオーディオ環境設定でASIOからDirectSoundに切り替える事をお勧めします。ASIOを使っていると、なぜか V2 Editor の確認音(音符を長押しした時に鳴る音)が鳴らせません。入力済みの音は鳴るんですけどね。これまた不思議な仕様です。 終了手順 †終了する手順は起動時とは逆で、必ずReWireスレーブ・ソフト(V2 Editor)を先に閉じてください。そしてRenoiseを閉じます。入力したデータはそれぞれのソフト内でセーブしてください。 VST 版の対応について †VOCALOID2 VSTi †SONAR や FL Studio と同じく、Renoise も NRPNデータを扱えないホストなので使えません。 VOCALOID2 Realtime VSTi †こちらは正常に動作します。でもいちいち歌詞を入力するのも面倒だし、あまり使い道が無いようにも思いますけどね。皆さんどういう風に使っておられるんでしょうか?? "Realtime" という名前から想像すると、やっぱりキーボードで演奏する為にあるのかなぁ。単に「Ah」とだけ入力して、「アー」と鳴るシンセだと思えば使い所があるかな? |