Renoise 2.6 beta6 リリース †
ようやく過酷な夏も終わりが見えてきましたが、V2.6 ベータテストも終盤です。あと1~2回ベータが来て、その後リリース準備版が出る予定だそうです(あくまで予定ですが)。今回は結構、長く掛かりましたね。
改良点:
- センド・トラックをソロ状態にすると、そのセンド・トラックに信号が流れているトラックもミュートされない状態が保たれるようになりました(注:本文には "not recursively though" と書いてあるんですが、この意味がちょっとわかりません。「回帰的ではないけれど」という意味みたいですが…)。オーディオの流れがわかりやすくなって便利ですね。
- DSP エフェクターのパネルを最小化した時、バイパス・ボタンも表示されるようになりました。その分、少し横幅が広がりましたが、その価値はありますよね?
- 少しオーディオ・マニア向けの改良(注:正直この訳が全然自信ありません。意味わからん・汗):Renoise の内部トラック・ミキシング部分において、64bit バッファ(ダブル・フローティング・ポイントの精度)で処理されるようになりました。今までこの部分の処理はシングル・フロートの精度を使っていました。この変更によって聞き取れるような違いがあるとは言えませんが、とにかくこれは複雑で、以下が Renoise の内部処理の詳しい説明です。
- Renoise の DSP は、重要な部分(temp値、内部フィルター・バッファ等)に関しては 64bit フロート・ポイントで処理されます。
- DSP から DSP へ転送される信号は、シングルの精度のバッファ(32bit フロート)で処理されます。
- 各トラックの信号の流れをミックスしてファイナル・ミックスを行う処理、これが今回ダブル(64bit)になりました。
ですから、今までは重要な部分に関してはダブルの精度で処理していましたが、全ての部分にダブルを使うのは避けていました(メモリーや CPU 処理のオーバーヘッドを避けるため)。非常に多くのトラックをミキシングする場合、ダブルの精度を使う事により、恐らく全体のミックスを助けるかもしれません。なぜなら、この処理は素早く行われるので、信号処理の改善の妨げになる筈が無いからです。
私はかなりハードにテストしましたが、正直その違いは聞き分けられませんでした。しかし、理論的(数学的)には、違いはある筈です。もしかしたら、誰かオーディオ・マニアなら聞き分けられるかもしれません。また、これについて知っているだけでも喜ぶ人がいるかもしれません
。
将来的なリリースでは、私達は全ての部分においてダブルの精度のバッファに切り替えていくでしょう。しかし、今のところは、「必要な部分にはダブル、他はシングル」というアプローチは非常に理に適った解決策だと思います。
主な修正点:
- Renoises X11 と WIndow manager impl は、さらに多くのウインドウ・マネージャーが快適に動作するように多くの変更が加えられました。あなたのウインドウ・マネージャーが期待通りに動作しているかテストして頂けると助かります。
- DSSI に関する修正(パラメーターが表示されない、間違った値で表示される等のバグ)。
- OSX:幾つかのオーディオ・ドライバと OSX, AUプラグインの組み合わせで、Renoise がおかしな挙動を起こしました(クラッシュさえ起こりました)。その修正。
- 後はフォーラムで報告があったバグの修正です。今回修正されたバグレポートのタイトルには "[Fixed B6]" と記されています。
Lua API, スクリプトの変更・修正点:
- メイン・メニューの "Tools" 内で、余分な区切り線をなくしました。これにより、少しメニュー内がスッキリしました。
- スクリプト・エディターは自動的に UTF-8 ファイルを検知するようになりました(セーブは常に UTF-8 )
- スクリプト・エディターの "Find & Replace" 機能が専用パネルに移動しました(右クリックで "Find & Replace..." を選択すると、エディター画面下にパネルが表示されます)。 "whole words only" というオプションも追加しました。
■ ダウンロードはバックステージにて ■
■ beta3 のリリースノート ■
Renoise 2.6 の新機能に関しては以下のページを参照してください。
■ Renoise 2.6 の新機能について ■
SDCompo Round52開始 †
■ SDCompoのページ ■
いつものようにRound52が始まっています。今回は、基本的なスタイルに戻って、サンプル・パックと追加のボーカルサンプルは使用OKというルールです。いつもながら、良いサンプルが沢山入っています。
上記以外の細かなルールに関しては『SDCompoのルール』というページを見てください。締切は日本時間9月26日14:00だと思います。