「オタク」という表現が正しいかどうかわかりませんが、今回のリリースに関しては Nerd や Geek という英語が使われています。これは "主にプログラミングの知識をお持ちの方に向けた少しマニアックなリリース" という意味です。
しかし、プログラミングの知識をお持ちでない方でも、他の人が作ってくれたツールを簡単にダウンロード&インストールして使う事が出来ます。ある意味、新しい可能性が開かれたリリースかもしれません。
また、サンプル・オートシークという待ち望んだ機能もありますので、小変更と言えども嬉しいバージョンアップだと思います。
もしあなたがプログラミングの知識を持っているなら、スクリプトは「Renoise を拡張する可能性」を与えてくれるでしょう。数ラインのコードを書く事によって、あなたが以前から Renoise に付けて欲しかった新機能やツールを加える事ができます。
Renoise API に使用する "Lua" は比較的気軽なプログラミング言語なので、新たな拡張機能を素早く簡単に作る事が可能です。
もしあなたが「プログラミングなんて出来ないよ」という方でも、他の人が作ってくれたツールや拡張機能を使う事が出来ます。今後それらは http://tools.renoise.com からダウンロード出来るようになります。(メニューの "Browse" をクリックするとツールの一覧が表示されます)
ツールのインストールは XRNX ファイルを Renoise の画面にドラッグ&ドロップするだけです。
もしあなたが「少しコードを書いてみたい」と思うなら、 http://scripting.renoise.com を訪れてみてください。
Renoise のスクリプトで作る事が出来るものの例:
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スクリプト機能はハードウェア・コントローラーの取り扱いを大きく改善してくれます。想像出来る限りのコントローラーのマッピング・テンプレートを作り、それを http://tools.renoise.com で公開する事が、誰にでも可能になります。
もはや Renoise のMIDIマッピングを手動で引っ掻き回す必要はありません。本当の意味での"プラグ&プレイ"です。
コントローラーとの信号伝達は双方向になりました。ですから、ムービング・フェーダー、LED表示、ライトの点滅等は常時 Renoise と同期します。
また、もしあなたが他人の作ったテンプレートに満足出来ないなら、スクリプトを使ってあなたの望むような動作をさせる事も可能です。例えば:
このような事を簡単にするために、Renoise には "Duplex" というツールがバンドルされています。これには幾つかの有名なMIDIコントローラーのマッピング・テンプレートが含まれています。 また Duplex は、それらのコントローラーに対応したバーチャルUI(仮想パネル)も装備しています。もしあなたがそれらのコントローラーを実際に持っていなくても、仮想GUIを使ってテストする事が出来ます。
必ずしも Duplex を使ってあなたのコントローラーのマッピングを作る必要はありません。しかし Duplex はそういう用途に対して、非常に役立つツールを提供してくれるでしょう。
現時点で Duplex は以下のコントローラーをサポートしています。今後さらに増える予定です。:
Sample Properties欄に "Autoseek" という新しいオプションが追加されました。もしこの機能をオンにすると、一般的なオーディオ・チャンネルのようにサンプルを扱う事が出来ます。曲をどのポジションから再生しても、そのサンプルの現在の再生ポイントを自動で検索してくれる機能です。これによって、長いサンプルを一々先頭からトリガーする必要が無くなります。ボーカル、アンビエントな効果音、録音された音等、長いサンプルには特に効果的です。
MIDIマッピング機能の拡張に加えて、OSC プロトコルによって Renoise をコントロールする事も可能になりました。これにより、ネットワークを介して "/renoise/transport/start" 等のコマンドを Renoise に送信する事も出来ます。また、Lua コードも OSC コマンドとして送信する事が出来るので、コントロールの可能性は無限に広がります。
Linux 32-bit アーキテクチャーでは約5%、64-bit版では約10%以上のスピード向上。
DSSI とは、Linux の仮想楽器プラグインの規格の一つです。VSTインストゥルメントのオープンソース版と考えると分り易いかもしれません。Renoise はその DSSI プラグインを使う事が出来ます。