用語集
303 sound
Roland (TM) は 1982 年に "TB-303" と呼ばれるものを開発しました。
"TB" とは "Transistor Bass" の事です。このマシーンのサウンドは音楽プロデューサーにとっては革命的で、
ほぼ全てのミュージシャンのレンガ造りのスタジオの定番になりました。
そのサウンドはすぐに
"the 303 sound" として知られるようになりました。詳しくは
www.tb-303.org
のページを参照してください。
ADSR Envelope
Attack, Decay, Sustain, Release のエンベロープです。アタックは信号が最大音量になるまでに掛かる時間の事で、
ディケイはその音量が 50% まで落ちるのに掛かる時間、
サスティンはどのくらいの間その音が同じ音量で鳴り続けるかを示す時間、
リリースは音が消えるまでフェイド・アウトするのに掛かる時間です。これは古いタイプのエンベロープで、
少し前のシンセによく使われていました。現在ではもっとグラフィカルなエンベロープが使われています。
Analogue
アナログの電圧コントロールはパルスのコントロールとは対照的です。
デジタルの音の表現よりも良い音がしますが、アナログ・システムは
アナログ機材の不完全性のために、それぞれの設備や電気的な増幅にノイズが加わります。
ASIO (Audio Stream Input Output)
オーディオ信号のレーテンシーを劇的に少なく出来る Steinberg 社の技術です。
とても低いレーテンシー (速いオーディオの反応時間) を確保するための、ハードウェアとソフトウェアの接続方法です。
その技術はオーディオ・ハードウェア製造業者に、
潜在的に高いレーテンシーの操作メカニズム (Windows Media のような) を迂回させるような
オーディオ・カードのドライバ・プログラムを作ることを可能にさせました。
それは Direct X よりさらに低いレーテンシーなのです。
BPM (beats per minute)
規則的な間隔でプレイしたバスドラムのキックのビートを想像してください。
Buffer
余剰なサンプルや曲のデータに備えた "メモリーの蓄え" を表す専門用語です。
もし一時的に再生がスローダウンした時に、CPU がスローダウンから回復するまで computer buffer が使われます。
これによって安定した曲の再生が可能になります。
Buffer は実際には、サンプルや曲だけでなく、どんな種類のデータでも蓄える事が出来ます。
CDDA (Compact Disc Digital Audio)
CD クオリティーの 44.1kHz, 16Bit, ステレオ・サウンドです。16 bit は 2 byte, 2
byte は 1(short) word です。つまり 2 byte × 2 channel × 44100 サンプル/秒 = 176400 byte が、CD 音質のステレオ・サウンドの再生には必要だとゆう事です。
Channel
普通一般的には左右のチャンネル (ステレオ) のことを言います。
また、時々 track と同じ意味で使われます。track の説明も参考にしてください。
Clipping
デジタルのサンプルが増幅され過ぎて、波形のピークが最大レベルを超えてしまった時、
クリッピングが発生します。大き過ぎるクリッピングは音を歪ませます。
DAT (Digital Audio Tape)
CD のように、音楽データをデジタルで蓄える事が出来る、16Bit, 48kHz のステレオ・サウンド・テープです。
DAT は最近ではあまり使われる事はありません。それは高価なものですし、コンピューターのハードディスク
(ハードディスク・レコーディング・システム) の方が、音楽データを扱うのに柔軟性があるからです。
DC Offset
普通の波形には、2つの最大値 (プラスとマイナス) とセンター (ゼロ) があります。
波形に DC Offset がある場合、このセンターラインがデジタルのゼロの位置にはなく、
わずかにプラスかマイナスの範囲にずれています。
その結果、ダイナミクスが減少します。
Digital Zero
もしも全くオーディオ信号が供給されない場合、デジタル・システムは "ゼロ" として、この状態に
戻ります。アナログ・システムは、録音状態で信号が全く無い時でも、ケーブルの不完全性や電気的なロス等によっていくつかのノイズが入ってしまいます。
また、これは PC のサウンド・カードの output にとって有利な条件となります。
DSP (Digital Signal Processing)
DSP は、オーディオをデジタル形式にプロセッシングする事に関わるものです。
オーディオの波形をデジタル形式にサンプリングする時、CPU はその数値 (番号) をプロセッシングします。
その結果がデジタル的にプロセッシングされたオーディオ波形です。
普通のアナログ・プロセッシングの場合にあるようなノイズやその種の雑音は一切入りません。
Envelope
エンベロープは、特定のパラメーターが時間の経過と共にどのように変化していくかを定義するものです。
例えばボリューム・エンベロープなら、エンベロープが最終地点に辿り着くまでの間、
どのように音量が変化するかをグラフィカルな画面で表しています。
FFT (Fast Fourier Transform・・・素早いフーリエ変換による移調?)
信号を正弦波的な関数に分解する数理的な技術の一種です。
普通、解析 (スペクトラム解析) のためにつかわれるもので、
それゆえ、平均的な、または最も優位にある周波数の計算をします。
FFT とは、リアルタイム DSP に使われる整数を使用した FT の組織化されたバージョンで、時には何百倍も速い計算が出来ます。
FFT の計算は CPU を集中的に使います。
FFT は近頃のサンプル圧縮の基礎であり、
デモシーンの 64kb のイントロによく使われています。
フィルターの形式
あなたのサウンドに掛けられる様々な種類のフィルターがあります。
その中で最も一般的なのは :
Lowpass filters (ローパス・フィルター)特定の周波数より 上の 全ての音にフィルターをかけて音をカットします。
Highpass filters (ハイパス・フィルター)特定の周波数より 下の 全ての音にフィルターをかけて音をカットします。
Bandpass filters (帯域通過フィルター)設定された2つの周波数より 外側の 全ての音にフィルターをかけて音をカットします。
Bandreject filters (帯域遮断フィルター)設定された2つの周波数の 間の 全ての音にフィルターをかけて音をカットします。
また、普通それぞれのフィルターには特定の数の pole があります。
これはサウンドがフィルター未使用状態からフィルターが掛かる状態へ、どのように移り変わるかを決めるものです。
pole の数が多いほど、周波数が移り変わるエリアは小さくなります。
Frequency
1秒間のオシレーションの回数です。言い換えると、1秒間にサイン波 (正弦波) の完全なサイクルが何回あるか、とゆうことです。
Harmonics
2つの周波数の信号を一緒にミックスしたものです。
1つ目のハーモニックは元の信号、2つ目は2倍の周波数、とゆう感じです。
ハーモニクスは大概、うまく補間が出来なかった時に現れるので重要です。
また、同じ音程で周波数を2倍にした音と一緒にミキシングすると、いくつかクールなサウンドが得られます。
Hi-Fi (High Fidelity)
元の信号で起こるロスと同程度のロスで済むような高音質の音楽再生です。
Humanize
ノートやドラム等にランダムな数値変化を加える機能です。リズムなんかにより自然なサウンドを作りだします。
音をヒューマナイズする事で、ドラムループ等の "コンピューターのようなパーカッション" から脱する事が出来ます。
Inertia
慣性。外部の力によって影響を与えない限り、停止状態や一定の動きの状態を保ち続けようとする
体 (または音) の傾向のことです。音楽的に言うと、
Inertia は、設定されたエフェクトが音に影響を及ぼすまでに必要な時間を表しています。
Interpolation
デジタル化された信号のサンプリング・レートを増加させ、ギャップを満たすために追加的な数値を挿入する機能です。
信号を補間する方法は数え切れないほどありますが、
一般的な方法として linear と cubic の interpolation があります。Renoise はその両方の方式に対応しています。
Latency
使う人のアクションと実際の音の output との間の時間的ズレの事です。
あなたが鍵盤を押した時、音が鳴り始めるまでどのくらいかかるか、とゆう事。なのでレーテンシーの数値は低い方がいいんです。
また、レーテンシーは MIDI 機材を使う時に違った形で現れます :
オーディオ機材と同期させる時、MIDI インターフェイスに十分な速度がないので、重要なディレイ (遅れ) が発生する事があります。
この場合のレーテンシーは MIDI 信号を何ミリ秒単位で遅らせることで解決されます。
LFO
Low frequency oscillator の略。低い周波数のオシレーター。オシレーターの説明の所も読んでください。
Loop points
ループはサンプルを繰り返し再生します。ループ・ポイントはサンプルを "どこから" "どこまで" 繰り返すかを決定するためのものです。
Renoise には forward (正方向), reverse (逆方向), pingpong (行ったり来たり) のループ・タイプがあります。
MIDI (Musical Instrument Digital Interface)
MIDI はデジタル・シンセサイザーで録音したり再生したりするために設計されたプロトコルで、
たくさんのパソコン用サウンド・カードのメーカーが対応しています。
元々は1つのキーボードを他からコントロールするためのもので、それが急速にパソコンに採用されるようになりました。
音楽的な音自体を表すよりも、どのように曲が作られているかとゆう情報を送信するためによく使われます。
そのコマンド・セットは、ノート・オン、ノート・オフ、キー・ベロシティ、ピッチ・ベンド、
その他シンセサイザーをコントロールする様々な方法を含んでいます。
最終的に作り出されるその音の波形は、普通は信号を受ける側の機材やサウンド・カードの wavetable に蓄えられているものです。
Module (MOD file)
MOD file (又は "module" の愛称で呼ばれる) は、曲に使われている全てのサンプル、
そのサンプルから作り出されたインストゥルメントの設定、
そして曲のアレンジ ("いつどこでサンプルを再生するか" とゆう情報) 等をすべて含んだファイルです。
Module は Amiga computer で発明されました。その頃の古典的な module は、
曲を再生するのに他の特別なデータやハードウェアを必要とはしませんでした。なぜなら "a song in a box" だったからです。
Module は OGG, MP3, WAV, のような一般的なストリーミング形式のファイルではありません。
New note action (NNA)
パターンの中の同一のトラックにおいて、次の新しいサンプルが鳴り始めようとする時に、
今鳴っているサンプルの音を継続させる (鳴り続ける) かどうかを設定します。
Renoise において、もしインストゥルメントを "note off" か "continue" に設定しておけば、
新しい音が鳴り始めた時にも前の音はカットされません。
Normalization
サンプルのボリュームを最大化するプロセスです。
(ボリューム数値を最大のデジタル・レンジにまで広げます。言い換えると、16-bit ならば -32768 から 32767 までの範囲です)。
Octave
C の音 (又はどの音でも) から他の C の音 (前と同じ音) までの完全な音階の事です。
周波数が2倍の音は、オクターブ高い同じ音です。
Oscillation/oscillator
オシレーターはオシレーションを作り出すデバイスです。
例えば1つのオシレーションはサイン波の完全なサイクル
(0 から始まり、最大値まで上って、最小値まで下がり、0 に戻る波形の動き) です。
これが1つのサイクルであり、1つのオシレーションです。オシレーションは常にサイン波ではなく、
矩形波、三角波や、ほかの基本的な循環波形である場合もあります。もちろんノイズは違いますけれど。
低い周波数のオシレーター (LFOs) は、シンセサイザーやエフェクトを操作するために使われます。
Pitch
音の中で最も優位な周波数です。人間の耳はこの周波数を "音" として認識します。
ですが普通、音はたくさんの異なった周波数から成っています。
Real Time (processing)
データが表示された瞬間にそのデータをプロセッシングする事です。
Resample
元のサンプル・レートを保ちながら、サンプルのピッチを変更して違う音程に変える事です。
リサンプルされたサンプルは最終的に元のサンプルよりも長く、または短くなります。
リサンプラーの作用の範囲は限られています。それはリサンプリング機能の質によります。
Renoise では、最大の作用範囲を得るために最も高い質のリサンプリング機能 (cubic と sinc) を採用しています。
Resonance
Resonance は、アコースティックな "響き" に相当する電気的な現象です。
それは capacity (コンデンサが電気を貯える程度), inductance (電気回路における電磁誘導の大きさ),
resistance (抵抗の大きさ), そして交流の周波数, 等の特定の関係の存在によって発生します。
Resonance は一般的に、ミドル・トーンより上の範囲の周波数を強調する事によって音をシャープにし、
さらに力強い音を与えてくれます。
Pumping
Pumping とは、一般的にはコンプレッサーの掛け過ぎの結果として起こった状態を表す言葉です。
ビート系のループを本当に荒いやり方でコンプレッシングした時、
低い周波数 (バスドラム等) の音量をそれ以上あげる事は事実上難しいんです。なぜなら、それらは最初から既に大きな音量だからです。
けれども高い周波数の音量は、荒いコンプレッシングによってかなり上ります。
しかしそれは、バスドラム等の音を含まない区間に限ります。
その結果、ビートの中で、ハイハットが全く聞き取れなくなったり、
一方でドラムループの他の部分ではハイハットが 非常にうるさく なったりします。
"pumping" とゆう言葉は、元々のビート・ループが "TSOOM TS TSOOM TS" とゆう音なのに対して、
"WOOM TS WOOM TS" とゆう音になってしまう事から来ています。
Sample (Sampler)
デジタル形式 (数字) でのアナログの信号の描写です。
サンプルはコンピューターや CD 等、デジタルの記憶装置にとって大変都合がいいんです。
サンプラーはデジタルの音の表現を使ってサンプルから "インストゥルメント" を作り出します。
Sequence/Sequencer
Renoise においては、パターンの配置 (パターンの順番) です。
一般的には、曲の中で使われる全ての音の配置の事です。
シーケンサーはハードウェア (一般的にはソフトウェア) のデバイスで、
そのような配置を作ったり、音を入力したりするものです。
Synthesizer
基本的な波形のオシレーターを使って音を作り出すとゆう目的のために、明確に設計されたデバイスです。
その基本となる波形はサイン波、三角波、矩形 (パルス) 波、のこぎり波、ノイズ、等です。
Track
一列のパターン・コラムの事で、普通は音を含んでいます。当初は、そのトラックで鳴っている音は
新しい音が鳴り始めるとすぐに止まっていました。
今日では、Renoise のようなたくさんの音楽プログラムは、
もしユーザーが望むなら、今まで鳴っていた音を継続して鳴らすための仮想トラックを開いて
同時に複数音が鳴らせるトラックを使えるようになっています。
VST (Virtual Studio Technology)
VST plug-in の技術は、オーディオ・エフェクトの plug-in を
オーディオ・エディタやハードディスク・レコーディング・システムに接続するための標準的なインターフェイスです。
VST plug-in は、どんな VST とも互換性のある Renoise のようなソフトウェアによって使用可能な、
リアルタイム・オーディオ・プロセッシング・モジュールです。
それゆえ、VST は2つのバージョンがあります : ホストとしてのもの (VST plug-in を受け入れる)、
又は plug-in (VST ホストとなるソフトウェアが必要) です。
Wavetable
コンピューターの技術において wavetable とは、
実際に録音した音をデジタル化したサンプルを、波形として蓄えたテーブルの事です。
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