3日前くらいに突然、僕のノートパソコンが、電源を入れても何も映らない状態になりました。それまで元気に働いてくれてたので全く想定外の事態でした。でもよく考えたらもう7年にもなるし、壊れてもおかしくない頃だったんですよね。
しかし、急にパソコン買い替えるお金も無いし、何とかならんのか?と悪戦苦闘した結果、無事復活してくれました。古い機種の話で誰かのお役に立つかどうかわかりませんが、僕もネットの情報に助けられましたし、感謝の意味も込めてここに書き留めておこうと思います。
ネットで少し調べれば分かりますが、こういった画面に何も映らなくなる症状は、HPのPavilion DV6000等の系統のパソコンでかなり有名な症状らしいです。Youtubeで検索すると、ビデオチップをバーナーやオーブンで焼く凄い動画が結構出てきます(壊してるんじゃなくて、それで直るから凄い・笑)。ちなみに、僕のパソコンのビデオチップは、NVIDIA GeForce 8400M GS です。

正直、やっぱりこの方法はあまりお薦めしません。なぜかと言うと、一度直して2日後に同じ症状が再発しました。(◎_◎;)
まぁ、それで分かったのは、
- この症状の原因は NVIDIA のグラフィック・チップ(僕のは GeForce 8400M GS)だと思われるので、それだけを熱すればいい。
- 僕はチャッカマンで熱したのですが、これは結構焼かないと直らないっぽいです。2度目の修理の時、 最初は火が直接チップに当たらないように炙っていたのですが、それでは直りませんでした。もうヤケクソになって、チップ全体にまんべんなく火を当てるようにして1~2分くらい焼いた所、再度復活してくれました。
基盤の裏を触ると結構熱くなっていたので、他の部分にも影響が出るかもしれません。いつまた再発するかもわかりません。
だから「もう壊れてもいいや」って人以外はやらない方がいいと思います。
ちなみに、パソコン修理屋さんで直してくれるそうです。「GPU リボール 修理」とかで検索したら出てきます。
http://pc-pc.biz/wp/6356
こちらのお店の説明が分かり易かったです。丸い細かい半田の玉がいっぱい並んでるんですね。

■ 症状 ■
- 全く予兆が無く、一旦寝ようと思ってパソコンを正常終了、その後寝付けずに再び起動しようとしたら何も映らなくなっていた。

- 電源を入れると、最初だけHDのアクセスランプが点き、ファンも回り、DVDドライブも少し反応があるが、その後HDのアクセスランプは消えたままになる。電源ランプや幾つかのファンクション・ランプは正常に点灯したまま、画面は真っ暗で無情に時は流れます・・・南無~~~。
- 画面には全く何も映らない。つまりBIOSが起動不能なので、もうソフトウェア的にはお手上げです。(ネットで見た情報では、何かおかしな表示になるケースもあるようです)
- CMOS?の電池を交換すると直るという情報を得て(僕はこんな電池がある事すら知らず、7年も放置してました・汗)、早速CR2032というボタン電池を買ってくるも、変化無し。ちなみに僕のモデルでは、メモリー交換用の蓋を開けた所にあり簡単に交換出来ましたが、基盤に直接溶接されている場合もあるそうです。
- 電源を切り、電源コードを外し(バッテリーも外す)、電源ボタンを60秒ほど押したままにする。で、再起動すると直るという話があったのですが、これも効果無し。
- 試しに、メモリーを全て取り外して電源を入れるとビープ音が4回鳴る。これで一応、CPUやマザーボードは無事であるという事が分かるそうです。(メモリーが刺さってない事が認識出来ているので)
- HP に確認したわけじゃないですが、正式に修理に出すとマザーボード交換で4~5万円くらいは覚悟が必要だそうです。
■ 修復の予備知識 ■
この様に、色々ネットで情報収集した結果、あと残ってるのは「ビデオチップを火で炙る」という、とんでもない方法だけでした。正直、これだけはやりたくなかったです(;^ω^)。でも、ワラをもすがる気持ちだったので・・・。
まず、何で火で炙るのか?を調べてみると、これにはちゃんとした意味があるそうなんですね。ビデオチップとマザーボードの間は、凄く小さな半田の玉がズラッと一面に並んで回路として繋がっているんですが、そこが経年劣化で「半田割れ」という接触不良状態になるんだそうです。だからそれを火で炙って半田を溶かして、良い状態に戻すという事です。
まぁ、一応なるほどとは思いましたけど、「そんなん、半田溶けたら回路ぐちゃぐちゃにならへんの?」とか、「そもそもあの四角いチップってプラスチックじゃないの??」とか、素人には不安な事だらけですが(笑)、Youtube見てたら大丈夫な気もしてきて、決心がつきました。もう、これでダメならパソコン買い替えるしか無いなぁ~、って感じですね。。。
■ 修復の準備 ■
この方法を実行するには、まずノートパソコンを分解する必要があります。僕のような素人にとっては、これが最大の壁です。ただ、このHP Pavilion dv6000系の場合、ネットで分解図を詳しく公開してくださってる方がいました。このページが無かったら、僕には実行不可能だったと思います。大感謝です。
http://www.insidemylaptop.com/disassemb ... notebooks/
あと、必要な物:
- ドライバー各種(外したネジをポロポロ落とすので、磁気を帯びたドライバーの方がいいでしょう)。
- 外したネジを置いておくお皿的な物。ほんとに何処のネジか分からなくなるので、メモとかもあった方がいいかも。
- できればデジカメ。分解する時に、ネジの位置とかを写真で写して、各段階で記録しておいた方がいい。
- チャッカマン(笑)。Youtube見てると、海外の人はヒートガンというのを使ってますね。200°C位になる物が良いそうです。僕はチャッカマンで成功しましたが、これはもう自己責任でお願いします。
- アルミホイル。それとカッター。アルミホイルをビデオチップの部分に押しつけて型を取り、×の切込みを入れて四方に折り返せば綺麗な四角の穴が出来ます。
- ヒートシンクに塗るコンパウンド(伝熱用のグリス)。当然、元々塗ってあるやつはガチガチになってるので塗り直します。それと、伝熱用の小さなゴムのシートみたいな物もヒートシンクに数か所貼ってありました。それもコンパウンドと同じ役割を果たす物だと思います。僕はそれは用意してなかったんですが、やっぱり貼り直した方がいいでしょう。
- あとは勇気と覚悟。大胆かつ繊細に! (ダメだったらすみません。諦めてくださいっ!(>_<))
■ 写真 ■
■ 追記 ■
2回目の修理でわかりましたが、これは NVIDIA のビデオチップの問題なので、オンボードのビデオチップ?は焼かなくても良かったです。
最初は恐る恐る火を近づけてましたが、アルミホイルでちゃんと周りを囲っておけば、結構豪快に火を当てても大丈夫っぽいです。段々「オラオラーッ!」と大胆になっていく自分がいました(ライターの火は800°Cくらいはあるそうです。扱いには十分注意してください)。
焼いてる時間は正確には覚えてませんが、頭の中で、半田が溶けるイメージを持っておけばいいと思います。(正味1~2分だったよ~な。半田は200°Cくらいで溶けるそうですが、結構しっかり焼かないと僕の様に再発するので、その焼き加減が難しい所です。)
焼いた後、少し冷ましてから、とりあえず電源とディスプレイだけ繋いでテストします。画面に文字が出て来た時には、感動と安堵が入り混じった気持ちになりました。

■ 参考になったYoutubeムービー ■
https://www.youtube.com/watch?v=JEpnqhRYGLw
https://www.youtube.com/watch?v=aJI9mSEe-1U
他にもオーブンを使ってる例や、業者さんが結構ちゃんとした機械で(赤外線で)焼いてるのもありました。でも、オーブンはちょっと怖いなぁ~。(◎_◎;)
■ あとがき ■
今、復活したパソコンで書いてるんですが、内部の埃を全部取ったおかげでとても静かになりました。やっぱり熱が籠ってたんやなぁ。まぁ、あんな方法で直したので、いつまで動いてくれるかわかりませんが、コイツの余生で出来るだけ良い曲を作ってやろうと思います。

それと、パソコン買い替え用の貯金も始めようと思いましたとさ。(;^ω^)
■ あとがき2(2回目の修理後) ■
まさか再発するとは・・・(~_~;)。しかも、また焼いたら直ったし・・・

このパソコンの分解が段々上手くなってる自分が嫌だ(笑)。
しかし、また再発するかもしれんし、電源消すのが怖くなりました。頼むよ~、もうちょっとだけ動いててくれ~。