XRNSは書庫ファイル現在のRenoise曲ファイルの拡張子は [ .xrns ] 、Renoise Instrumentの拡張子は [ .xrni ] です。 このXRNSファイルの内部構造を知っていると役立つ事があるので説明します。 実はXRNSファイルは、曲のデータが書き込まれた "Song.xmlファイル" と、"SampleDataフォルダ" を内包する書庫(アーカイブ)ファイルなんです。 XMLファイル内では特殊なプログラミング言語は一切使われていないので、Renoiseを使った事があって簡単な英語が読める人ならある程度中身がわかります。
パターン・エディターに入力されたデータも、クリップ・ボードにコピーしてテキスト・エディターに貼り付けたり出来ます。
サンプルはインストゥルメント毎のフォルダに分けて保存されています。 各サンプルは初期設定では "FLAC" というオーディオ圧縮ファイル形式で保存されています。 また手作業になりますが、サンプルを一時的にMP3やOGGに差し替える事も可能です。 FLACについてXRNS・XRNIファイル内に保管されている各サンプルは、初期設定では FLAC(Free Lossless Audio Codec)という可逆圧縮オーディオ・ファイル形式で保存されるようになりました。 MP3やOGGは一旦ファイル変換してしまうと元のWAVには戻せませんが、FLACはZip圧縮のような「元に戻せる」圧縮オーディオ・ファイルなので、WAVの音質はそのままでファイルサイズを小さく出来ます。 Renoiseにおいて、サンプルがFLACとしてセーブ出来るのはXRNS・XRNIファイル内に限った場合です。 サンプルを独立してセーブする場合は、今まで通りWav形式になります。 FLACはOGGには直接変換出来ます。MP3への変換は、コンバーターによって対応状況が違うと思います。 再生に関してはWinampやWMPでプラグインを使えば再生できるようです。 ただし、FLACは8, 16, 24bitしか正式対応してない?のだそうです。
Renoise内では32bitのFLACに対応していますが、他のエディター等でFLACファイルを直接扱いたい場合は24bit以下でセーブした方がいいでしょう。
各サンプルのビットレートの変換はRenoiseのサンプル・エディターの "Adjust"( FLACやWAVにはメタ情報としてループ・ポイントも埋め込む事が出来ますが、Renoiseもそれに対応しています。 また、XRNS・XRNI内のサンプルをFLAC圧縮しないようにも設定可能です。 XRNS・XRNI内のサンプルに関して外部エディター等を使いたい場合は、この設定を変更した方が便利かもしれません。 環境設定パネルを開いて、Im/Export欄を開いてください。そこの一番下の欄で WAV(非圧縮)・WAV(gzip圧縮)・FLAC圧縮を選択可能です。 特に理由が無い場合はFLAC圧縮のままにしておくのがいいでしょう。XRNSのファイルサイズがかなり変わると思います。 XRNSファイルを展開する
で、とりあえず開くだけなら本当に簡単で、[ ***.xrns ] という曲ファイルがあるとすれば、[ ***.zip ] のように拡張子を書き換えてダブルクリックすれば開けます。 この場合の拡張子は、恐らくアーカイブ・ファイル形式なら何でもOKだと思います(.rar .lzh .sit等)。 一度、バックアップをとった上で試してみてください。 ここで注意が必要なんですが、例えば [ ***.zip ] を単に解凍してしまうと、普通は [ *** ] と言う別フォルダが出来てしまうと思います。 その別フォルダを再度Zip圧縮して [ ***.xrns ] にリネームしても、Renoiseでは読み込めません。 その理由なんですが、"Song.xmlファイル" と "SampleDataフォルダ" は、XRNS書庫内のルート・ディレクトリに収める必要があるからです。 ではどうすれば安全に作業出来るかと言いますと、書庫内のファイル・リストを表示可能なアーカイブ・ソフトを使うと便利です。 例えば WinRAR は特にお薦めで、わざわざ拡張子をリネームする必要がなく、直接XRNSを開いてファイル・リストを表示してくれます。 ここでサンプルを差し替えしたい場合は、SampleDataフォルダを一旦外部にドラッグ&ドロップして作業を済ませ、元の場所にあるSampleDataフォルダを削除してから、新しいSampleDataを戻せばOKです。 これなら、常にルート・ディレクトリで作業が可能です。 XRNS内のサンプルの差し替え例えばSongsフォルダに入っているデモソングのサンプルはほとんどがOGGに変換されています。 大きなサンプルを使っている曲ほど効果があるでしょう。普通に圧縮したファイルの1/10以下のサイズになる事も珍しくありません。 もちろん、このファイルを一旦Renoiseに読み込んでしまうとOGGがWAVにコンバートされてしまうので、ファイルサイズは元に戻ってしまいます。 あくまで "一時しのぎ" の裏技ではありますが、ネットでファイルを配布したい場合や、Compo等でファイルサイズを削りたい時に大変役立つでしょう。 その差し替えの方法なんですが、一つ一つのサンプルを手動でコンバートして入れ替えます。その時、サンプルの名前は変更しないでください。 例えば [ Sample00 (Bassdrum).flac ] をOGGに変換したい場合は [ Sample00 (Bassdrum).ogg ] というファイル名にして差し替えてください。 また、その面倒な変換作業を自動で行ってくれる「XRNI Ripper」というアプリケーションも開発されています。 XRNS用ツール既に有志のユーザーによって、いくつかの便利なツールも公開されています。まだ開発中の物が多いようですが、今後に期待しましょう。 ■ Renoise.com のTools and Utilities |
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Renoise manual version 2.5j | http://www.renoise.com |