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VST/AU エフェクターへのMIDIノート信号送信

いくつかの特殊な VST/AU エフェクターは、MIDIノート信号でコントロール出来る機能を持っているものがあります。代表的なのはボコーダー、ピッチ補正系のエフェクター等です。 Renoiseは、少しトリッキーな方法でそういうエフェクターにも対応しています。



MIDIノート信号をエフェクターに送るセッティング

この用途で一番代表的なのはボコーダーだと思うんですが、MIDIノート信号入力に対応しているボコーダー・FXプラグインは意外に少ないんですね。海外のプラグインでも数えるほどでした。
そんな中、Windows用ですが、日本のg200kgさんの "Vocovee" というボコーダーが出色の完成度です。今回はこれを使って説明させていただきます。

  1. 目的のトラックにエフェクターをロード

    まずは、目的のトラックの "トラックDSPs画面" にエフェクターをロードします。ここではボーカル・トラックに "Vocovee" をロードしました。 もし、リアルタイムでボーカル等を外部から入力したい場合は、"Vocovee" の前に "#Line-In device" をロードしてマイクを繋げてください。

  2. インストゥルメント・セレクターの空きスロットを選択

    Vocovee はエフェクターですが、この場合はMIDIノート信号を操作する為、インストゥルメント・スロットを使います。

  3. VST/AU インストゥルメント・リストを開く

    "インストゥルメント・セッティングス画面" を開いて、VST/AU Instrument Propertiesパネルのインストゥルメント・リストを開いてください。 リストの一番上に、"VST FX alias" という項目が出現するのでそれを開いて "vocovee (Track:-- Device:--)" を選びます。 「alias」を訳すと「別名」という意味ですが、「仮にここにインストゥルメントとしてリストアップしてますよ」という意味だと思ってください。

これで、Vocovee の FX alias をインストゥルメントのように扱ってMIDIノート信号を送れるようになりました。

ボーカル・トラックを再生させる、またはリアルタイムにマイクで喋りながら、パソコン鍵盤を押してみてください。あなたの声を自由自在にボコーディング出来ます。

また、FX alias はMIDI信号を送信しているだけなので、ノート・データをどのトラックに記録しても問題ありません


他にも YAMAHA社製の "Pitch Fix" なんかも上記と同じ方法で扱えます。 Pitch Fix はそのままエフェクターとしても使えるんですが、Pitch Fix の[MIDI KB Control]という欄で "as Note" をオンにすれば、MIDIノート信号でボーカル等のピッチを操る事が出来ます。

私が試したところでは、Antares の "Harmony Engine"、destroyfx.smartelectronix.com のいくつかのプラグイン、GVST の "GSnap" なんかもMIDIノート入力に対応していました。 また、"dblue Glitch" 等はMIDIノート信号でパターンを切り替える事が出来ます。



その他のMIDI信号をエフェクターに送る

FX alias はMIDIノート情報だけではなく、MIDI-CCやプログラムチェンジ信号も送る事が出来ます。 例えば、FX alias を使ってパターン・エディタにプログラムチェンジ信号を入力しておけば、曲の再生中にそのエフェクターのプリセットを変更する事も可能です。

注)ただしこれらの機能は、エフェクター側が各MIDI信号の入力に対応していないと使えません。エフェクターの取扱説明書を確認してください。

かなりトリッキーな技ですが、いろいろ使い道を研究してみてください。





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Renoise manual version 2.5j | http://www.renoise.com