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Jack transport について(Linux)

"Jack Transport" って何?

Jack transport とは、複数の Jack クライアントと Renoise を同期させる事が出来る機能です。 Jack transport を介して接続された全てのオーディオ・プログラムを互いに同期させる事が出来ます。 Jack を使用するアプリケーションから、スタート/ストップ/再生位置変更などの操作を可能にします。 セッションに Jack を使って参加している全てのソフトウェアは、操作に反応し同期します。



Jack Transport Control には2段階の対応レベルが存在します

  • Level 1

    各 Jackクライアントは、スタート/ストップ/リロケートの操作が可能です。リロケーションとは再生位置の変更を意味します。 これは秒かサンプル単位のどちらかで表示されます

  • Level 2

    たった1つの Jackクライアントだけが "time base" をコントロール出来ます。 time base とは、テンポ、拍子、ビート・ポジション(拍の位置?)の事です。

大抵のアプリケーションは1つ目のレベルには対応しています。2つ目のレベルに対応しているアプリケーションは現時点では非常に少ないです。 もしも "time base" 対応のソフトが複数動作している場合、Jack は自動的にどれか1つのアプリケーションを選択します。



テンポの扱い(テンポ・オートメーション)

テンポ情報は、同期しているアプリケーションが time base に対応している場合に限り、自動で認識されます。 しかし上に書いたように、ほとんどのソフトはこれに対応していません。そのため、あなたは手動でテンポを設定する必要があります。

Jack transport を介する全てのアプリケーションが time base を認識している場合でも、全てのクライアントが同じテンポとオートメーションを使っているかどうかを確認しなければなりません。 なぜなら、再生位置の変更は "beat time(拍単位)" ではなくサンプル単位で処理されるからです。 全てのクライアントが同じ位置にジャンプする為には、同じテンポ基準で動作しなければなりません。



ループ情報の扱い

time base にはループ情報は含まれません。各クライアントはそれぞれのループ設定を実行しようとして、他の Jack アプリケーションと再生位置の取り合いになってしまいます。 この問題を避けるには、現在アクティブな状態のアプリケーションのループ設定を有効にし、その他のアプリケーションのループ設定を無効にします。



PDC と Jack Transport

Jack はレーテンシーを明確に扱う方法を提供していません。Renoise内で PDC を有効にしている場合、Ardour から Renoise へポジション0にジャンプする指示を送ったとします。 すると Renoise は "ポジション0 + 全体のPDCレーテンシー" の位置にジャンプして、タイミングを補正しようと試みます。 このオフセットは小さなタイミングのズレを引き起こします。もしこのズレが気になる場合、Renoise の PDC を一時的に無効にしてください。



Jack Transport のオン/オフの方法

環境設定パネルのオーディオ欄に Jack transport のオン/オフ設定があります。 初期設定では不必要なトラブルを避ける為に無効になっていますので、使いたい場合は有効にしてください。



Renoise の Jack Transport 対応についての技術的な詳細

Renoise は "time base" の送信/受信が可能ですが、time base 情報が無くても動作します。 もしビート・ポジション情報がある場合は、それを使って同期します。 それ以外の場合は、有効な情報の中から "ビート情報を作り出す" 為に、サンプル単位とテンポ・オートメーションを使います。

(■追記■ あまりLinuxに詳しくないので、もしかしたら誤記・誤訳があるかもしれません。また、この記事自体が2009年頃に書かれた物なので、少々内容が古いかもしれません)





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Renoise Japanese manual | http://www.renoise.com