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ポルタメントについて

余談ですが、"Portamento" はイタリア語で、英語では "Glide" だそうです。どちらも意味は同じという事です。



サンプラーでポルタメント効果を生み出す方法

今の所、Renoise でポルタメントを実現する方法は2つあり、1つはグライド・コマンド [Gxx] を設定する方法、もう1つはピッチ・モジュレーションを使う方法です。




グライド・コマンドによるポルタメント

一応、インストゥルメントのグローバル・オプションの [Mono] ボタンの隣にある数値ボックスに [Gxx] コマンドを設定すれば、生演奏時にポルタメント効果を付けられます。 前の音とこれから弾く音が少し重なる感じで弾くといいでしょう。

このグライド値を設定しておくと、パターン・エディターへのリアルタイム入力時に "Gxx" コマンドが自動的にエフェクト・コラムに付加されます。

(注:逆に言うと、ステップ入力では全く効果が発揮されないので、結局自分で "Gxx" コマンドをエフェクト・コラムに手入力しなければなりません。 だから個人的には、もう1つのポルタメントの方法をお薦めします・・・汗)

ちなみにこの "Gxx" の数値によって、モジュレーション画面のエンベロープ進行の仕方が変わります。

  • [Off] :グライド無効、エンベロープはノートオン毎にリトリガーされます。

  • [Gxx] :グライド継続中はエンベロープ進行もリトリガーされずに流れて行きます。

  • [GFF] :グライド無効、エンベロープ進行はリトリガーされずに流れて行きます。





ピッチ・モジュレーションによるポルタメント

これは本家フォーラムのTipsスレッドafta8 さんが書き込んでくれた方法です。 "Formula Device" という、正式採用されていないデバイスを使うので少し特殊な方法ですが、かなり良い感じのポルタメント効果が得られます。

その仕組みについてですが、正直、かなり難しい事をやっているので理解出来なくてもいいです(僕も完全には理解していません・汗)。一応、説明しますね。

  • Key Tracker デバイス
    押す鍵盤の音の高さをスライダーの動きに変換。 C-0 から B-9 までの範囲を設定してあります。

  • Formula デバイス
    イナーティア(慣性)の度合いをコントロールします。 入力信号が素早く変化したとしても、出力信号はじわっと動く感じ。まさしくポルタメントの肝の部分。

  • Instr. Macro デバイス
    リンク・デバイス。ここでは Fomula と Operand デバイスを繋ぐ役割を果たします。
    Instr. Macro は本来はサンプラーのエフェクト画面にはリストアップされないデバイスです。それを Doofer の中に収納する事で(無理やり)サンプラーのエフェクト画面に表示させています。

  • Operand デバイス
    これは単純な値を吐き出すだけのスライダーですが、これをピッチ・グラフに対して設定する事で、サンプルのピッチが変化するようになります。 ピッチ・グラフの変化幅は上下に60半音ずつに設定されているので、全鍵盤数(120鍵)をカバー出来るようになっています。

これら4つのデバイスがこの順番で繋がってポルタメント効果を生み出しています。どうですか? わからないでしょ??(;^ω^)。

こんな設定は初心者には無理なので、afta8 さんが予め設定を施した XRNI ファイルを公開してくださっています。




■ ポルタメント・テンプレート XRNI ■

  • ご自分で用意したサンプルをロードしてください。もしチューニングが合ってない場合は、チューナーVST 等を使ってチューニングを合わせてください。

  • サンプラー:キーゾーン画面を開いて、[Key-Pitch] ボタン を"オフ"にしてください。 これを忘れると音程が全然合わないので、すぐ気付くと思います。


  •  長所
    グライド・コマンドよりも自然なポルタメントになります。ポルタメント・タイムも変更可能(オートメーションで変更出来ます)。シンセ・ベース等には最適かも。
  •  短所
    これは単音でしか使えません。それとテンプレートが無いと自分ではこんなに難しい仕組みは作れない(是非、プリセット・ブラウザで保存しておいてください)。





 ポルタメント機能が付いた VST や AU インストゥルメントのデータ入力方法は「はじめてみよう:よく使う入力例」のページで解説しています。






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Renoise Japanese manual | http://www.renoise.com