■音源部■ - [4] リサンプリング
Render Selection to Sample
Renoiseは非常に便利なリサンプリング機能を持っています。1つのサンプルを、コマンドで変化させたりエフェクターを掛けたりして、全く別のサンプルにしてしまう機能です。シーケンサーとサンプラーが融合した、Renoiseならではの機能と呼べるでしょう。
ただしこれはRender機能の一種なので、デモ版では使えません。また、当然MIDI音源に対しては何の効果もありません。サンプルとVSTiに有効な機能です。
リサンプリングの手順
それでは例を挙げながら手順を説明します。と言っても、非常に簡単なんですけどね(笑)。
まず、パターン画面()に、何でもいいのでちょっとしたフレーズを打ち込みます。ここではSampleTankでシンプルなリズムを打ち込んでみました。あんまりセンスが無いのはご愛嬌(笑)。
では、このSampleTankのフレーズをリサンプリングしましょう。この打ち込んだ部分をマウスでなぞって範囲指定します。
範囲指定するとそのエリアは色が変わりますので、そのエリア上で右クリックしてメニューを出します。そこの『Render Selection to Sample』をクリックします。それでリサンプリング終了です。サンプル・スロットの01の所に新しいサンプルが出来ています。
SampleTankで打ち込んだ音をRenderしたフレーズ・サンプル(MP3)
これだけではちょっと物足りないので、このフレーズ・サンプルを使って違うTrackに新たなフレーズを打ち込みます。VSTiの音をサンプルにしてしまう事で、全てのパターン・エフェクト・コマンドが使えるようになるという利点があります。
ここではエフェクト・コマンドの"09"や"0B"を使いました。さらにRenoiseのCompressorとローファイ系のVSTを掛けました。
これも同様にマウスで範囲指定して、右クリック・メニューの『Render Selection to Sample』をクリックです。サンプル・スロット02に新たなサンプルが出来ています。
ちょっとしたメロディーっぽい音も欲しいなぁと思ったので、新たにAlto SAXのVSTiも使ってみました。Alto SAXにはディレイとリバーブを掛けてあります。
またしてもマウスで範囲指定して、右クリック・メニューの『Render Selection to Sample』をクリックです。サンプル・スロット04に新たなサンプルが出来ています。
先ほどのリズムにAlto SAXを追加したフレーズ・サンプル(MP3)
どうですか? 実際に使ってみるとよくわかりますが、一々"サンプルを外部にセーブして再度読み込み"等の作業をしなくていいので、作業効率がグンと上がります。またRenoiseはほとんどのVSTが安定して使えるので、思った通りの音が作り込めます。
ちょっとしたループ・サンプルを作りたい時など、非常に便利です。材料は無限にありますので、後はあなたのイマジネーション次第なのです。