インストゥルメント・エンベロープ画面
インストゥルメント・エディター画面には左右に2つのエンベロープ・グラフを描く画面があります。
左がボリューム・パン・ピッチ用で、右がフィルター系のエンベロープ画面です。
エンベロープ画面の各アイコンの説明
ボリューム・パン・ピッチ用エンベロープ
サンプルに基本的なエンベロープを設定出来ます。特にボリューム・エンベロープは重要な役割を果たしますので、ぜひ使い方をマスターしてください。

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[エンベロープ選択スイッチ]
左端のチェックボックスに印を付けると、表示中のエンベロープが有効になります。
エンベロープは、1つのサンプルに対してボリューム・パン・ピッチの3種類を別々に設定することが出来ます。 |
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[バリュー・ボックス]
エンベロープ上で現在選択中のポイントの正確な数値を表示します。
ダブルクリックすれば、直接数値を入力出来ます。 |
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[エンベロープのタイプ、長さ]
左でグラフのタイプを選びます。
"Curve"は曲線的、"Liner"は直線的なグラフになります。右でエンベロープの長さを変更出来ます。 |
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[フリップ、ミラー、ヒューマナイズ]
フリップはグラフを左右に反転、ミラーは上下に反転します。ヒューマナイズはグラフ上のポイントにランダムな"ずれ"を追加します。 |
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[ループ]・・・グラフ上にループ・ポイントを設定します。
- Forward・・・スタートからエンドへ(右向きに)ループします。
- Reverse・・・エンドからスタートへ(左向きに)ループします。
- Ping Pong・・・スタートとエンドポイントで跳ね返るように(左右に)ループします。
[サスティン]・・・グラフ上にサスティン・ポイントを設定します。鍵盤を押し続けると、サスティン・ポイントで音が鳴り続けます。
[フェード・アウト](ボリューム・エンベロープのみ)・・・ノートオフ(OFF)によって音がフェイドアウトするスピードを設定します。
小さい数値ほど、フェイドアウトする時間が長くなります。
このフェード・アウトはエンベロープが有効になっていないと効果がありません。
グラフでフェード・アウトを描けるのに、なぜこの設定が必要なのか疑問に思われるかもしれません。使用例を挙げておくと:
- ループ設定時に必要です。ループを設定すると、音の減退グラフは設定出来ません。
- 例えばピアノの音のように、軽く(短く)弾いた時にはスタッカート気味に短く音が切れ、強く(長く)鍵盤を押さえた時には余韻が長くなるように設定出来ます。
短く弾いた時の音の切れ方にはフェード・アウト値を設定しておいて、長く押さえた時はグラフで(サスティンをオフにして)長いエンベロープを描いておきます。
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[LFO]・・・低周波オシレーターの略。
普通オシレーターは音を出す装置ですが、その周波数を極端に遅くすると目で見てわかるくらいの周期的な波が現れます。
ここではその波を音の制御に使います。
つまり、ボリュームに掛ければビブラートのような効果がありますし、パンに掛ければロータリー・スピーカーのように左右に音が揺れます。
- Sin(サイン波), Saw(のこぎり波), Pulse(パルス波), Random(ランダム)が選べます
- Phaseは「位相」という意味で0度から180度まで設定出来ます。波の始まるタイミングが変わります。
- Frequencyを大きくすると、波の周期が早くなります。
- Amountを大きくすると、波の揺れ幅が大きくなります。
ここではLFOが2つありますが、2つ目も使うと両方の設定を掛け合わせたような複雑な波になります。
真ん中のメーターを見ていれば、波の動きがわかります。
LFOはエンベロープがオンでもオフでも使うことが出来ます。
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[エンベロープ・プリセット]
お気に入りのエンベロープ・グラフを8つまで登録しておく事が出来ます。
右クリックで登録、左クリックで呼び出しです。 |
フィルター・エンベロープ
このセクションは基本的にはフィルター・エンベロープを扱いますが、イコライザー、ディストーション、リング・モジュレーションも選択可能です。
(ここではボリューム・パン・ピッチ用エンベロープと共通部分の説明は省きます)

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[エンベロープ選択スイッチ]
初期設定ではフィルターのカットオフとレゾナンス用スイッチですが、
下で説明する [フィルター・タイプ選択欄] でイコライザー、ディストーション、リング・モジュレーションを選択すると、選択出来るエンベロープの種類も変化します。
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[フィルター・タイプ選択欄]
フィルター・・・[ Cutoff : Resonance ]
- LP 2x2 Pole
- LP 2 Pole
- LP Biquad
- LP Moog
- LP Single(これだけは Cutoffエンベロープしか選べません)
- HP 2x2 Pole
- HP 2 Pole
- HP Moog
フィルター・・・[ Frequency : Bandwidth ]
イコライザー・・・[ Frequency : Q ]
- EQ -15
- EQ -6
- EQ +6
- EQ +15
- Peaking EQ
ディストーション・・・[ Cutoff : Distortion ]
- Distortion
- Low Distortion
- Mid Distortion
- High Distortion
リング・モジュレーション・・・[ Frequency : Finetune ]
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[Autoamp]
単純なエンベロープの追加的な機能で、Cutoff や Resonance 等の量をダイナミックにコントロールします。
- オンにするとAutoamp機能が有効になります。
- Attack・・・オーディオ信号が入力されてから、エンベロープがピークの値に到達するまでの速さを設定します。
- Release・・・オーディオ信号のピークがエンベロープの量より下がった時、そこからエンベロープが落ちる速さを設定します。値を大きくするほど効果は長く掛かります。
- Amount・・・増幅の量。127 は Cutoff / Resonance のコントロールの最大量を意味します。
Autoampはエンベロープがオンでもオフでも使うことが出来ます。
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エンベロープの描き方
基本的には左クリックでポイント追加、ダブルクリックでポイント削除、右クリックでラインを描くとポイントを並べたグラフが描けます。
その他のよく使うショートカットは:
- Shiftキーを押しながらマウスでポイントを左右へ動かすと他のポイントを吸収する事ができます。
- Ctrlキーを押しながらマウスでポイントを上下に動かすと、微妙な数値調整が可能です。
- Altキーを押しながらマウスでグラフを上下左右に動かす事が出来ます。
また、グラフの上下の目盛部分をマウスでなぞると、任意の範囲を選択する事が出来ます。その状態で[ Ctrl + C ]を使うと選択範囲をコピー、[ Ctrl + V ]で選択範囲をペースト出来ます。

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