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MIDI 入出力ルーティング

画面左上の [MIDI] タブをクリックすると、この画面が開きます。





MIDI モニター

外部からの MIDI イン、外部への MIDI アウトの信号をモニタリングする画面です。 画面下に並んでいる「Notes, Controllers, Clock, MMC, System, Active Sensing」というのは全て MIDI メッセージの事で、これらのボタンは表示する MIDI 信号のフィルタリング機能です。 オフにすると、その信号はモニターに表示されなくなります。




MIDI インプット("直結型" MIDI 入力デバイス設定)

まず最初に、この画面は環境設定パネルのマスター MIDI キーボード設定とは全く別の設定です。
Renoise で、単にパターン・エディターにデータを入力する為に外部 MIDI キーボードを使うのなら、ここでは何も設定する必要はありません。

この画面は、外部 MIDI キーボード等からの MIDI 入力信号を、Renoise 内の特定のインストゥルメントに直接つないで鳴らせるようにする為の設定です。 一旦この設定をしてしまえば、その MIDI キーボードを弾けば常に同じインストゥルメントが鳴らせます。

  • [1] マスター MIDI キーボードの信号の流れ

    汎用的なマスター・キーボードとして使う場合は、上図のように環境設定パネルのマスター MIDI キーボード設定で MIDI 入力デバイスを選択します。 この場合は、インストゥルメント・セレクターで楽器を切り替えて、音を鳴したりデータを入力したり出来ます。

  • [2] 直結型 MIDI キーボードの信号の流れ

    直結型 MIDI 入力設定を施した場合は、常にその楽器の音しか鳴らなくなります。一旦設定してしまえば、もうインストゥルメント・セレクターは関係無くなってしまいます。

キー・スプリットの設定方法

この直結型の MIDI インプットは音域の指定も出来るようになっています。 複数のインストゥルメントの MIDI インプット設定画面で同じ MIDI キーボードを選択し、 それぞれに有効音域を割り振れば、1つの MIDI キーボードで複数の楽器を鳴らす事が出来ます。

下図がその設定例ですが、2つの楽器の音域を完全に重ねてしまって同時に鳴らす事ももちろん可能です。

この直結型 MIDI インプットの設定画面の一番下に、「Show Routing Overview」というボタンがありますが、それをクリックすると下図のような一覧ダイアログが表示されます。 このダイアログ内の [Clear All] というボタンを押すと、そこに表示されている全ての設定が解除されてしまいますので注意してください。




MIDI アウトプット(外部 MIDI 音源を操作する為の設定)

MIDI の外部音源に繋がっているデバイスの設定画面です。外部 MIDI 音源やハード・シンセを、Renoise のシーケンサーで鳴らしたい場合に使います。 Windows で DirectSound を使っている場合、ここで "Microsoft GS Wavetable Synth" も選べます。

MIDI は単なる"指令信号"でオーディオ信号ではありません。当然ですが、MIDI インストゥルメントをパターンに入力して、Renoise内でエフェクターを掛けても何も変化はありません。
  • Device
    あなたが鳴らしたい MIDI 音源に繋がっている MIDI デバイスを選択します。もし Renoise を ReWire マスターとして起動している場合、ReWire スレーブの MIDI ポートがここにリストアップされます。
  • Transpose
    外部 MIDI インストゥルメントが鳴る音程を半音ずつトランスポーズ(移調)出来ます。
  • Latency
    発音タイミングの遅れの調整。
  • Note Length
    音の持続時間。ここを設定すると、鍵盤を押し続けても設定時間以上はサスティンが伸びません。 全ての音の長さを一定にしたい場合に使います。普通は INF でいいでしょう。
    ですが、外部のドラム音等をトリガーしたい場合は、ある程度の長さで固定した方が便利かもしれません(全ての音に対して、確実にノート・オフ信号を送ってくれます)。
  • Channel
    使用する MIDI チャンネルを設定します。
  • Bank
    使用するバンク・ナンバーを設定します。
  • MSB, LSB の順番切替
    もし接続したデバイスが、今選択しているバンクに反応しない場合、ここで MSB, LSB の順番を切り替えてみてください。
  • Program
    使用するプログラム・ナンバーを設定します。
  • モード選択
    "ext. MIDI(単に外部 MIDI 音源を鳴らす)" と "LineIn Ret(外部 MIDI 音源を鳴らして、Renoise の "Line Input デバイス"に再生音をリターンさせる場合に選択)" があります。 下で詳しく解説します。





外部シンセの接続方式の違い

Renoise から外部 MIDI シンセを再生し、そのシンセのオーディオは Renoise へは帰って来ない場合(図の左側):
  • 上で説明した MIDI アウトプット画面で、MIDI デバイス、チャンネル等を設定する。

  • モード欄は "ext. MIDI" に設定。

"ext. MIDI" モードでは、Renoise のオーディオ・レーテンシーの分だけ(正確にはサウンドカードのレーテンシー + PDC のレーテンシー)、外部シンセをトリガーする MIDI イベントを遅らせて送信します。 そうする事で、Renoise の出力音と外部シンセのオーディオのタイミングが完全に同期します。

もし外部シンセ側でも更にオーディオ・レーテンシーが発生する場合は、MIDI アウトプット画面の "Latency" 値や、ミキサー画面の "Track Delay" 値を手動でマイナス側に動かして補正してください。

Renoise から外部 MIDI シンセを再生し、そのシンセのオーディオを Renoise の "Line Input デバイス" にリターンさせる場合(図の右側):
  • MIDI アウトプット画面で、MIDI デバイス、チャンネル等を設定する。

  • モード欄は "LineIn Ret" に設定。

  • #Line Input デバイスを MIDI イベントを入力したトラックのトラック・エフェクト画面に挿入 します。

  • #Line Input デバイスの Latency 欄で "MIDI Return Mode" を選択。

  • Renoise の PDC (Plug-in Delay Compensation) がオンになっている事を確認。

"LineIn Ret" モードでは、外部シンセをトリガーする MIDI イベントは(遅らせずに)直ちに送信されます。 この為、MIDI アウトプット画面の "Latency" のマイナス値は設定出来なくなります。

MIDI イベント信号は、外部シンセ側で直ちに受信されます。 そして外部シンセが出力するオーディオが、#Line Input デバイスを通して Renoise に帰って来る時に再びレーテンシーが発生します(これはサウンドカードのレーテンシーです)。 このレーテンシーは Renoise によって再び補正されます。これが "LineIn Ret" モードの信号処理プロセスです。

もし外部シンセ側でも更にオーディオ・レーテンシーが発生する場合は、MIDI イベントを送信しているトラックの "Track Delay" 値をマイナス側に動かして補正するしかありません。 それゆえに、#Line Input デバイスは、MIDI イベントを入力したトラックのエフェクト画面に挿入する必要があります。 さらに、Renoise がオーディオ・レーテンシーを補正する為には PDC が有効になっている必要があります。




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