Renoise内蔵デバイス
オーディオ・ルーティング系デバイス
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オートメーション系デバイス
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マッピング系デバイス
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モジュレーション系デバイス
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ラック・デバイス
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[クロス・トラック・ルーティングについての解説]
マッピング&モジュレーション系デバイスは、他のトラックにあるパラメーターもコントロールする事ができます。
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オーディオ・ルーティング系デバイス
#Line Input

#Line Input は、外部のオーディオ信号をRenoiseの各トラックに流し込む事を可能にします。
つまりRenoise内で、そのオーディオ信号にエフェクターを自由に掛けられるので、ライブ・イベント等でのリアルタイム・パフォーマンスにも役立つでしょう。
Channel
トラックに流し込む外部オーディオ・ソースを選択します。DirectSound 使用中は、プライマリー・デバイスが表示されるでしょう。ASIO 対応のサウンド・カードを使っているなら、そのデバイスの性能によって、オーディオ・インの選択肢数も変わってきます。
Input
外部からのオーディオ・インがモノラル(L または R)かステレオ(L+R)かを選択出来ます。その横にレベル・メーターが表示されます。
Latency
入力されるオーディオが、普通の生演奏の場合(Live Recording Mode)か、RenoiseからMIDI信号を受けて鳴っている外部MIDIシンセの場合(MIDI Return Mode)かを設定します。
Live Recording Mode ではレーテンシー補正は行われず、MIDI Return Mode ではレーテンシーが補正されます。
外部MIDIシンセの接続に関しては MIDI 画面の Ext. MIDI パネルの説明を参照してください。
Panning
外部オーディオ信号のパンを調整します。
Volume
外部オーディオ信号のボリュームを調整します。
#Line Input をマイクに繋いで、リアルタイムにボコーダーを掛ける事も出来ます。
"VST/AU エフェクターへのMIDIノート信号送信"のページのセッティングを参照してください。
#ReWire Input

RenoiseをReWireマスターとして扱う場合に必要なデバイスです。このデバイスにReWireスレーブからのオーディオ信号が流れて来ます。
つまりRenoise内で、ReWireスレーブの音に別のエフェクターを掛けたり、ReWireスレーブの音をレンダリングする事さえ可能です。
Device
ここでReWireスレーブ・アプリケーションを選びます。あなたのパソコンにインストールされているReWireスレーブがリストアップされます。
ここでReWireスレーブを選択すると自動的にそのアプリケーションが起動する場合もあります。
Channel
ReWireスレーブから、このトラックに流し込むオーディオ・ソースを選択します。ReWireスレーブによって選べるバスの数は違います。(Renoiseのデモ版では最初のステレオ・ペアしか選べません)
Input
ReWireスレーブからのオーディオ・インがモノラル(L または R)かステレオ(L+R)かを選択出来ます。その横にレベル・メーターが表示されます。
Panning
オーディオ信号のパンを調整します。
Volume
オーディオ信号のボリュームを調整します。
詳しい解説はReWire の使い方のページを参照してください。
#Send

#Send は、各トラックのオーディオ信号をセンド・トラックへルーティングする為のデバイスです。
何個でも追加できるAUXセンド・ツマミと考えるといいでしょう。
複数のトラックから1つのセンド・トラックへルーティングし、一度に沢山のトラックに対してエフェクトを掛ける事が可能になります。
設定方法は、まずセンド・トラックを1つ作っておき、そこに掛けたいエフェクターをセットします。
その後、各トラック(エフェクトを掛けたいトラック)に#Send を置いて、Receiver 欄で先程作ったセンド・トラック名を選択し、Amountスライダーで信号を送る量を調整します。(エフェクターの扱い方のページ参照)
Mute Source
トラックのオーディオ信号の流れをここで堰き止めて、信号が全てセンド・トラックへ流れる設定になります。
ですから、この設定の #Send は、そのトラックのエフェクト列の一番後ろに1つだけ置く必要があります。
Keep Source
トラックのオーディオ信号の流れはキープしたまま、センド・トラックへも信号が流れる設定になります。
この設定の #Send は、そのトラックのエフェクト列内に何個でも設定出来ます。
Apply post mixer volume & pan
ここをオンにすると、ポスト・フェーダーの音量やパンのスライダーの動作が、センド・デバイスのオーディオ信号に反映されるようになります。
ちょっと複雑ですが、これはセンド・デバイスの前に(擬似的に)ポスト・フェーダーがある状態だと考えてください。
しかもセンド・デバイスを複数使っている場合、それら全てを一括で操作出来るようになるので、ポスト・フェーダー画面でのミキシングに役立つでしょう。
Amount
センド・トラックへ送るオーディオ信号の量を調整します。つまり、Mute Source の場合はボリューム調整、Keep Source の場合はエフェクト音とのミックス割合の調整、となります。
Panning
オーディオ信号のパンを調整します。
Receiver
送り先のセンド・トラックの名前が表示されます。ここで信号を送り込みたいセンド・トラックを選択します。

"Mute Source" 設定のセンド・デバイスを挿入した場合のポスト・フェーダーに関して。
"Mute Source" の場合は、そのトラックのポスト(最後尾の)フェーダーにはオーディオ信号が全く届かないので、ポスト・レベル・メーターの表示色が普通とは違う単色に変化します。
本来ならこの時点で、ポスト・スライダー(音量とパン)には何の意味も無くなるはずです。
しかし、センド・デバイスの "Apply post mixer volume & pan" が有効になっていれば、ポスト・スライダーでセンド・デバイスの信号送信量を操作出来ます。
#Multiband Send

#Multiband Send は、周波数帯域を3つに分け、それぞれの帯域を別々のセンド・トラックに送信する事が出来るデバイスです。
例えば、ドラムプレイがひとまとまりになったオーディオ・サンプルが鳴るトラックあるとすると、バスドラ・スネア・ハイハットと別々の周波数帯域に分けて、
それぞれ違うセンド・トラックに音を送る事が出来ます。
基本的には上の #Send デバイスが3つくっついたような構造です。(パネルの右側にある小さいグラフ画面上をマウスで動かす事も出来ます)
Amount 1~3
各センド・トラックへ送るオーディオ信号の量を調整します。
つまり、Mute Source の場合はボリューム調整、Keep Source の場合はエフェクト音とのミックス割合の調整、となります。
Mute/Keep切り替えボタン
#Send の Mute Source / Keep Source と同じです。
送信先センド・トラック設定欄
送り先のセンド・トラックの名前が表示されます。ここで信号を送り込みたいセンド・トラックを選択します。
Low
1つ目と2つ目の周波数帯域の境界の設定。
High
2つ目と3つ目の周波数帯域の境界の設定。
Apply post mixer volume & pan
ここをオンにすると、ポスト・フェーダーの音量やパンのスライダーの動作が、センド・デバイスのオーディオ信号に反映されるようになります。
ちょっと複雑ですが、これはセンド・デバイスの前に(擬似的に)ポスト・フェーダーがある状態だと考えてください。
しかもセンド・デバイスを複数使っている場合、それら全てを一括で操作出来るようになるので、ポスト・フェーダー画面でのミキシングに役立つでしょう。(上記 #Send 欄のヒントを参照)
Type
クロスオーバー・フィルターのタイプを選択可能。Linkwitz-Riley filter, FastFIR, SteepFIR の3タイプがあります。
オートメーション系デバイス
*Instr. Automation

*Instr. Automation は、"VST/AUインストゥルメント のパラメーターをオートメーションさせる事が出来るデバイス"です。
Instrument 欄で希望のVST/AU インストゥルメントを選択すれば自動的に4つのパラメーター名が仮表示されますが、パラメーター名欄をクリックすれば全リストが表示されますので、VST/AUのどのパラメーターでも選択出来ます。
もちろんこれらのスライダーは、オートメーション画面でグラフを描いて動かしたり、外部MIDIコントローラーにマッピングして動かす事が出来ます。
オートメーション・デバイスは最高14個まで、スライダー枠を拡張可能です。
もし、14個よりもっと多くのスライダーが必要な場合は、別にもう1つオートメーション・デバイスを使ってください。
プラグインによっては、各パラメーターにMIDI-CCナンバーをマッピング出来る"MIDI Learn 機能"を持つものもあります(膨大なパラメーターを持つサンプラー等)。
そんな場合は、Instr. MIDI Controlデバイスを使った方が簡単にオートメーションさせられるかもしれません。臨機応変に使い分けてください。
マルチ・ティンバー(マルチ・チャンネル)のVSTi で、オートメーション・デバイスを使う場合:
オートメーション・デバイス自体では"MIDIチャンネル"を指定する事は出来ません。
基本的には1チャンネルに1つのオートメーション・デバイスが必要です。
ですが下の図のように、VSTi 側でマルチ・チャンネルのオートメーションに対応している場合は、パラメーター名欄のポップアップ・リスト内に各チャンネルに振り分けられたパラメーター名が表示されます。
この場合は複数チャンネルのパラメーターを1台のオートメーション・デバイスで操作可能です。
しかし、マルチ・ティンバーVSTi の中には膨大なパラメーターを持ったものがあり、オートメーション・デバイスのリスト内では限られたパラメーターしか選択出来ない場合があります。
その場合は恐らく、VSTi 側で各パラメーターにMIDI-CCナンバーをマッピング出来るようになっていると思うので、Instr. MIDI Controlデバイスを使ってオートメーションさせてください。
下の画像はオートメーション・デバイスで"East-West Symphonic Orchestra" のパラメーター・リストを表示させた所です。
(1と表示されているのは、インストゥルメント1のパラメーター。2と表示されているのは、インストゥルメント2のパラメーター。)

*Instr. Macros

*Instr. Macros は、Renoiseのサンプラー画面で設定したマクロ・ノブをオートメーションさせる為のデバイスです。
Instr.(インストゥルメント番号)
この番号はインストゥルメント・セレクターのスロット番号です。サンプラーを使っているスロット番号を指定してください。
フレーズ・セレクター(画面右上)
そのインストゥルメントにフレーズが複数ある場合、ここでフレーズを切り替えられます。もちろんオートメーションで切り替えも可能。
*Instr. MIDI Control

*Instr. MIDI Controlは、各種MIDI信号(ピッチベンド[PB]、チャンネル・プレッシャー[CP]、コントロール・チェンジ[CC]、プログラム・チェンジ[Prg])をMIDI インストゥルメントやVST インストゥルメントに送信する為のデバイスです。
まず、Instrument 欄で、信号を送りたいVSTi やMIDIインストゥルメントを選びます。
初期画面では、上から [PB],[CP],[CC],[CC] と並んで表示されていると思いますが、各スロットは任意のパラメーターに変更可能です。
プリセットの "General MIDI" をロードすれば、一般的なMIDIコントロール信号を一通り設定出来ます。
画面右下の小さな三角ボタンをクリックすれば、さらに5つのパラメーター枠を追加出来ます。
1つの*Instr. MIDI Control内では14個までパラメーター枠が拡張可能で、それらのスライダーはオートメーションさせたり、外部MIDIコントローラーでリアルタイムに操作したりも出来ます。
また、(Reason等の)ReWireスレーブのシンセのパラメーターをリンクさせる事も出来ます。
マッピング系デバイス
*Hydra

"Hydra" とは、ギリシャ神話に出てくるヤマタノオロチのような怪獣の名前です。
その姿を想像するとわかりやすいんですが、このデバイスは、1つのスライダーを動かす事で、そのエフェクト・ラック内の別のエフェクト・スライダーを最大9つまで同時に動かす事が出来ます。
Input と表示されているスライダーを動かすと、Out1,2,3...と表示された欄で指定したスライダーも動く仕組みです。
Out 欄の表示は左から、[トラック指定], [デバイス名], [パラメーター名], [動きの最小値], [最大値], [動き方のスケール], になっています。
最小値と最大値を逆転させれば、パラメーターの動きを反転させる事も出来ます。
[CT] をクリックすると他トラック上のエフェクトも指定できます。
*XY Pad

このデバイスは2つのパラメーターを XYパッドにリンクさせる事ができます。
例えば Filter のカットオフとレゾナンス、Stutter の Repeat と Skew 等に設定すると面白そうです。
さらに "Hydraデバイス" と組み合わせれば、ライブ・パフォーマンスの強力な味方となるでしょう。
X-Axis(横軸)・Y-Axis(縦軸)切り替えボタン
X軸・Y軸の各設定画面に切り替えます。
Dest.
Destination の略。行き先。エフェクト・ラック内のどのエフェクトにリンクさせるかを指定します。[CT] をクリックすると他トラック上のエフェクトも指定できます。
Parameter (Dest.欄の右隣)
Dest.欄で指定したエフェクト内で、どのパラメーター・スライダーを動かすかを指定します。
Dest. Min
リンクさせたエフェクト・パラメーターの変化最小値を設定します。
Dest. Max
リンクさせたエフェクト・パラメーターの変化最大値を設定します。
Scaling
変化のカーブを選択出来ます。例えばX軸設定で一番上のカーブを選ぶと、XYパッド上のポイントを左側に動かすほどスライダーの変化量が極端で、右側に動かすほどスライダーの変化量が鈍くなる。
Auto Reset
このボタンをオンにしておくと、XYパッド上のポイントが常に中心に戻るようになります。
XYパッド横の三角ボタン
これをクリックすると、XYパッドだけの表示になります。
モジュレーション系デバイス
*Key Tracker

鍵盤位置(音の高低)によってパラメーターを変化させる事が出来るデバイスです。
例えばPanにリンクさせれば、鍵盤の低音側に行くにしたがって左に、高音側に行くにしたがって右に音が振れるようにしたりも出来ます。
Velocity Tracker はベロシティに反応しますが、Key Tracker は鍵盤位置に反応します。
Input
ソース(入力元)となるインストゥルメントを特定したい場合、ここで選択します。特定したインストゥルメントのベロシティにしか反応しなくなります。特定したくない場合は "Any" のままでOK。
Dest.
Destination の略。行き先。エフェクト・ラック内のどのエフェクトにリンクさせるかを指定します。[CT] をクリックすると他トラック上のエフェクトも指定できます。
Parameter (Dest.欄の右隣)
Dest.欄で指定したエフェクト内で、どのパラメーター・スライダーを動かすかを指定します。
Dest. Min
リンクさせたエフェクト・パラメーターの変化最小値を設定します(最低ノート値が入力された時の、リンク先のスライダー位置)。
Dest. Max
リンクさせたエフェクト・パラメーターの変化最大値を設定します(最高ノート値が入力された時の、リンク先のスライダー位置)。
Scaling
変化のカーブを選択出来ます。例えば一番上のカーブを選ぶと、低目のノート値入力によるスライダーの変化量が大きく、高めのノート値入力によるスライダーの変化量が少ない。
Range
モニタリングする入力ノート値の範囲設定。[Clamp] は、指定範囲外のノートを鳴らした時、指定範囲の最小/最大値に変化します。
[Soft] は、指定範囲外のノートを鳴らしても反応しません。[Octave] は、オクターブ情報は無視され、音名だけに反応します。
*LFO


*LFO は、各エフェクター(さらに他のメタ・デバイス)のパラメーター・スライダーをLFOで周期的に動かす事が出来ます。
何かのパラメーターに反復した動きを継続させたい場合、オートメーション画面でエンベロープを描くよりも *LFO を使った方が便利でしょう。
Dest.
LFO を掛けるエフェクトの選択。[CT] をクリックすると他トラック上のエフェクトも指定できます。
Parameter
LFO を掛けるパラメーター・スライダーの選択。クリックすると、"Dest." で選んだエフェクター上のパラメーター・リストが表示されるので選択してください。
Amplitude
LFO の揺れ幅の設定。
Offset
LFO の開始位置(揺れの中心)の設定。
Frequency
LPC(ライン・パー・サイクル。1周期に何ライン進むか)の設定。LFO の揺れのスピード。
Reset
このボタンを押すと LFO がリセットされ、設定されたオフセット位置から再スタートします。また、右クリックするとエフェクト・カラムにリセット・コマンドが自動入力されます(コントロール・パネル上の右クリック自動入力ボタンでエフェクト・コラムを選択している時)。
サイン波の動き
ノコギリ波の動き
矩形波の動き
ランダムな動き

パネル右側に自分の好きな形の LFO 波形が描ける拡張画面が現れます。
"One Shot" というボタンを押すと、エンベロープは循環せずに1周期で止まります。
"Ext. Editor" というボタンを押すと、エンベロープ・グラフを中央画面で拡大表示出来ます。
リセット・ボタンは、x6yy というエフェクト・コマンドでトリガー出来ます。
x は、現在のエフェクト・ラックの中で、LFOデバイスが前から何番目に並んでいるかで決まります。
yy はLFO波形のどの位置から再スタートするかを表します。
- x600 なら、本来の LFO のスタート位置から再スタート。
- x640 なら、本来の LFO のスタート位置より 25% 経過した位置から再スタート。
- x680 なら、本来の LFO のスタート位置より 50% 経過した位置から再スタート。
- x6C0 なら、本来の LFO のスタート位置より 75% 経過した位置から再スタート。
オフセットとアンプリチュードの値次第では、LFOの揺れ幅がスライダーの左右の揺れの物理的な限界(左か右に振り切った所)を超えてしまう場合があります。
その場合スライダーの動きは、限界地点で一時的に休止します。
カスタム波形モードを選択している場合、オフセット・コマンドの値(yy)は波形グラフの横軸を表します。
カスタム波形モードでは、Amplitude, Offset, Frequency スライダーの設定は完全に無効になります。
下のアニメーション画像は、パターン・コマンド・ラインとLFO波形のリセット(再スタート)位置の関係を表しています。

*Signal Follower

このデバイスはトラックから入ってくるオーディオ信号のレベル変化を読み取り、パラメーターのオートメーション情報に変換します。
これによりサイド・チェインを "どのパラメーターにも" 掛ける事ができます(コンプレッサーだけでなく)。
オート・ワウワウ効果など、簡単に加える事が可能です。("サイドチェインについて" のページも参照してください)
Dest.
Destination の略。行き先。エフェクト・ラック内のどのエフェクトにリンクさせるかを指定します。[CT] をクリックすると他トラック上のエフェクトも指定できます。
Parameter (Dest.欄の右隣)
Dest.欄で指定したエフェクト内で、どのパラメーター・スライダーを動かすかを指定します。
Dest. Min
リンクさせたエフェクト・パラメーターの変化最小値を設定します。
Dest. Max
リンクさせたエフェクト・パラメーターの変化最大値を設定します。(これらMinとMax値を逆に設定すれば、いわゆるDuck効果も得られます)
Dest. Off
リンクさせたエフェクト・パラメーターのオフセット値を設定します(動作開始位置の調整)。
Env.(エンベロープ設定)
Attack/Release
エンベロープのアタック・リリース設定
Sensitivity
エンベロープの変化の敏感さの設定
Scaling
変化のカーブを選択出来ます。
Input(Keyとなる入力音の設定)
LP/HP Filters
(key音に掛けられる)ローパス&ハイパス・フィルター。出音には掛かりません。
これにより、音の周波数を部分的に抽出する事ができ(例えばキック、スネア等)、その音量変化をエンベロープとして使う事が可能になります。
スピーカー・アイコンをオンにすると、フィルタリングした入力音(key音)だけが聴けます。
L, R, L+R
Key音として扱うチャンネルの選択(L, R, 又は LRミックス)。
Lookahead
これはこのデバイスが作り出すエンベロープを「時間的にシフトバック(前に移動)」させる為のパラメーターです。
例えば Signal Folower で他のトラックのボリュームをダッキングさせている(いわゆるサイドチェイン)時に、アタックの反応が遅くて頭に余計な音が残ってしまう場合等に有効です。
この数値(ミリ秒)を増やした分、エンベロープが前にズレます。
ただ、これを使うとレーテンシーが発生するので、必ずPDCをオンにしておいてください。
*Signal Follower デバイスについて、1つだけ約束事があります。
実は *Signal Follower は、右側に並んでいるトラックにしかルーティング出来ません。
例えばトラック3に Signal Follower を出したとすると、トラック1・2は(N/A)と表示されてルーティング出来ません。
内部のオーディオ信号の処理の順番が関係しているそうです。
だから Signal Follower でサイドチェインする場合は常に対象トラックを右側に並べる(並べ直す)必要があります。
*Velocity Tracker

*Velocity Tracker は、外部MIDIキーボードから入力されるベロシティ信号や、パターン・エディターのボリューム・コマンド値に反応して、他のエフェクターのパラメーター値を変化させる事が出来るデバイスです。
入力されるベロシティ値によって、選択されたエフェクターのパラメーター・スライダー(Dest.)がどのくらい動くかが決まります。
Input
ソース(入力元)となるインストゥルメントを特定したい場合、ここで選択します。特定したインストゥルメントのベロシティにしか反応しなくなります。特定したくない場合は"any"のままでOK。
Dest.
Destination の略。行き先。エフェクト・ラック内のどのエフェクトにリンクさせるかを設定します。[CT] をクリックすると他トラック上のエフェクトも指定できます。
Parameter (no title)
Dest.欄の右隣にある選択リスト。Dest.欄でエフェクトを選択すると、ここにパラメーター・リストが表示されます。ここで選択したパラメーター・スライダーが、入力されたベロシティ値によって動かされます。
Dest. Min
リンクさせたエフェクト・パラメーターの変化最小値を設定します(最小ベロシティ値が入力された時の、リンク先のスライダー位置)。
Dest. Max
リンクさせたエフェクト・パラメーターの変化最大値を設定します(最大ベロシティ値が入力された時の、リンク先のスライダー位置)。
Scaling
いわゆるベロシティ・カーブを選択出来ます。例えば一番上のカーブを選ぶと、低目のベロシティ値入力によるスライダーの変化量が大きく、高めのベロシティ値入力によるスライダーの変化量が少ない。
Range
モニタリングする入力ベロシティ値の範囲設定。
*Meta Mixer

*Meta Mixer は、他のメタ・デバイスからの入力値を3つまで認識し、それらの値の変化を柔軟にミックスして1つの出力値を創り出すデバイスです。
そしてその最終的な値によって、他のデバイスをコントロールします。
"Tutorial-Meta Mixer.xrns" というチュートリアル曲がありますので、それも参考にしてください。
Dest.
最終的な出力値によってコントロールするデバイス・パラメーターを指定します。トラック、デバイス名、パラメーター名を指定します。
Min
出力値をリンクさせたエフェクト・パラメーターの変化最小値を設定します(最小ベロシティ値が入力された時の、リンク先のスライダー位置)。
Max
出力値をリンクさせたエフェクト・パラメーターの変化最大値を設定します(最大ベロシティ値が入力された時の、リンク先のスライダー位置)。
Scaling
出力先へのパラメーターの変化曲線を選択出来ます。例えば一番上のカーブを選ぶと、低目の値ではスライダーの変化量が大きく、高めの値ではスライダーの変化量が少ない。
Input A/B/C
他のメタ・デバイスの出力値とリンクしている入力値。もし他のデバイスと繋がっていない場合、手動で値を設定出来ます。
Weight A/B/C
各インプットの割合を調整し、最終出力値に対して各インプットがどのくらい影響をあたえるかを設定。その割合は右側のグラフで視覚的に確認出来ます。
ラック・デバイス
Doofer


まあ、日本人としては「エフェクトのラック・デバイス」と呼んだ方がピンとくると思います。
画面右側の「Drop devices here」と書いてある所に、他のエフェクターをいくつでも含める事が出来ます。
そして、それらの中で重要なパラメーターをマクロ・ノブに登録させる事ができます(最大8つまで)。

マクロ・ノブ。最大8つまで増やせます。
Doofer に入れたエフェクターの好きなパラメーターを登録して、オートメーションさせたりMIDIマッピングしたり出来ます。

マクロ・ノブを追加/削除するボタン。

マッピング画面を開くボタン。ここを開くと、Dooferに入れた各エフェクターのスライダーの色が変わるので、
好きなスライダー上をクリックすればマクロ・ノブに登録出来ます。

Doofer に入れた各エフェクターを表示させるボタン。ここをオフにすると、マクロ・ノブだけの画面になります。
「Drop devices here」
この部分にエフェクターをドラッグ&ドロップすれば、そのエフェクターは Doofer内に収納されます。
マッピング画面内の設定項目
Parameter
マクロ・ノブに登録されているパラメーター名を表示。1つのノブに複数のパラメーターを登録する事も出来ます。
Min
マクロ・ノブが左いっぱいになっている時のパラメーター・スライダーの値(位置)を表示します。
数値上をマウスで上下にドラッグして変更出来ます。
つまり、スライダーの動く範囲を限定できるという事です。
Max
マクロ・ノブが右いっぱいになっている時のパラメーター・スライダーの値(位置)を表示します。
数値上をマウスで上下にドラッグして変更出来ます。
つまり、スライダーの動く範囲を限定できるという事です。
Scaling
スケーリング(値の変化の仕方)を5種類から選べます。
X マーク
登録したパラメーターを削除します。
クロス・トラック・ルーティングについて
マッピング&モジュレーション系デバイス("LFOデバイス", "Hydraデバイス" のように他のデバイスのパラメーターをコントロールするエフェクト)は、他のトラックにあるデバイスのパラメーターもコントロールできます。
"Dest." 欄(効果を与える行き先を指定する所)に小さく [CT] と表示されているのがトラック名を指定する所です。
CT は Current Track(現在のトラック)の略で、そこをクリックすると下図のようなメニューが開き、他のトラックが選べるようになります。

これにより、1つのスライダーで複数のトラック上のデバイス・パラメーターをコントロールできるようになります(例えば "Hydraデバイス" を使って)。
また、"Key Tracking デバイス" を使えば、他のトラックのノート情報でパラメーターを変化させる事も可能です。

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